次女の十三参り。
京都での習わしのひとつ、子供が数え年で十三歳を迎えると旧暦の三月十三日(現在の四月十三日)に 知恵を授かりに嵐山の法輪寺(虚空蔵菩薩:こくうぞうぼさつ)にお参りする。
そう、ふと七年前の長女の十三参りを思い出した。
当時は着物地を決め、寸法を仕立て屋さんにお伝えしたのが1月。成長期でもあるので肩揚げ分など最終寸法を2月にお願いして3月半ばには長襦袢も全て揃えた。そして当時六つの次女も一緒に晴れ着を着たがるので七つ参り用の着物地で長女の物と一緒に仕立て屋さんにお願いした。
当日の着付けの手配はいつもどおり、縄手通り三条のアービル美容院で。
とにかく動きの大きい子供の着付けは難しいが、一日中着崩れず髪も乱れず、おまけに子供も着付けによる疲れを見せないので今でも本当に心強い味方である (勿論大人も楽に着付けてくれる)。
七年前の様子がただただ懐かしい…。
さて、このあとの次女。
彼女は晴れ着が嬉しくて草履で歩く気遣いもなく、とうとう帰り道の最後に転んでしまった。
お袖と上前に最上級の汚れが…。
しみ落とし屋さんにもお世話になったのである。
そして今年。
法輪寺は渡月橋・小月橋を渡った先にある。
山門から石段を上りきったところに本殿があり、ご祈祷の申し込み用紙に 子供が好きな字を1字、筆で書く。七年前の長女は「幸」 の文字を書いていたが、次女は「優」。その文字を身代わりに申し込みから一定期間ご祈祷くださるとのこと。
大人になる前に智恵を授かるという大切な習わしである。お参りからの帰途、 「橋を渡りきるまでに振り向くと授かった知恵を返してしまう」と言い伝えがあり、橋を渡りきるまでは緊張する。
さすがに今年は次女も振り向くことも転ぶことなく無事にお参りを終えた。
私も自分で誂えた着物をまとい、子育てもひと区切りを迎えた喜びを味わった。
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