必需品。
硯箱の中を見ると減っていたので補充した。
白生地屋の仕事には欠かせない、この渋札。
三角に切りそろえられた紙片をこよりに「よる」のは私の仕事。
湿気が多い日には柿渋のニオイが立ち、湿気の少ない日でも必ず鼻がむずむずする。
渋札にはお品物とその悉皆事を明記して、生地に開けた穴に通して付ける。千枚通しで開ける穴は生地の糸を切るものではない。
たまによそで付けられた渋札を見るときがあり、店のスタンプを捺したものやボールペンで書き込まれたものがあるけれど、それぞれに工夫があるのだろうか、色が生地に移らないか気になってしまう。
渋札は 墨で書かれた字を泣かさないので うちでは糊置きや染め、湯のしなどの職方をついてまわる上で安心である。私が何より頼りにしている仕事道具の一つなのである。
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