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2005/07/19

刺繍教室からのお仕事。

御愛顧いただいて5年以上にもなるという、ある刺繍教室。近頃の受け賜り仕事はもっぱら 刺繍のきもの。
実物をお見せできないのが残念だけれども、お弟子さんたちの作品にはいつも感動を覚えてしまう。

ちりめん三越の四丈物を お好みの地色に染めることから始まり、それぞれご本人の寸法に合わせて絵羽に仕立てる。このとき、近頃は母に代わって私が墨打ちをさせていただく。
絵羽の状態で一度教室まで送り、それぞれに刺繍の下絵をつけていかれる。
直径二寸五分ほどの、おそらくお好みの花紋を基本として、各自アレンジした刺繍をきもの全体に配されている。
上前見頃と衽に始まって、衿や肩・付け下げ様の柄付けをされている。衽八掛(裏面)にも柄があり、袖は振り違いの柄付けである。ご自身のお名前を落款状に刺繍されているものもある。
それが数ヶ月から半年かけて 再びお仕立てのために私の手元に届けられる。

そして今、そのお品物が三点ここにある。
刺繍の段階で絵羽は解かれているので、ゆのしにかけるために端縫いをさせていただく。
皆さんがこのきものに袖を通して歩かれる様子を思い浮かべるだけで嬉しくなってしまう。
すごいなぁ。

急いで端縫いますので、お仕立て上がりまで 少しお待ちください。この夏中にはお手元に届きますよ。

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