そして、お仕立上がり。
お手持ちのきものの丸洗いとお仕立て直しをへて、お客様の元へお届けできる手はずが整った。
しぼの高いちりめんは、仕立て上がると反物の状態で見るよりずっと良くなる。しぼの凹凸によって染められた その色にむっくりとした深さが出るのを目の当たりにする。いつも頼りにしている仕立師の方の腕なのであろうか、こうして仕立上ったきものに無駄な負担をかけない、例えばあて紙などの細やかな配慮が 畳まれたきものに心地よい緊張感を漂わせる。そんなお品物を ひととおり拝見してからたとう紙にお包みして荷造り後 宅配便に託す。
包みを開けられたあの方に、ご満足いただけるであろうか。
そして今 もっとも楽しみな悉皆物、露芝の地紋が裾だけにある付け下げ用のお品物である。
仮絵羽をした白生地に 染色家の方がポイント柄の位置を決めて糊を置かれた状態である。反物状態で送られてきた。
ご指示通りの色にぼかし染めをするために、再び絵羽に仕立てる。
これから この白生地もどんどん自己主張し始める。
まずはぼかし染め色の配色、その濃さについてオットが染色家の方と話しをしている。きものの誂えには 経験も何もかも豊富な父が強い相談相手となる。
そんな大胆な仕事には つい引いてしまう自分…。センスがないのである。
でも、だからこそ楽しみなのである。
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