四つ身の刺繍紋。
草木染め作家様からお受けした 四つ身の紋入れが上ってきた。
成人女性の紋(鯨尺五分五厘)より大きめの 鯨尺八分の一つ紋、かわいらしい剣カタバミの刺繍紋である。
母の墨打ち仕事を横で見ていた。四つ身は成人のものとは異なり、小巾の上前・下前両方の後ろ身頃から衿を裁ち取り、衽(おくみ)はそれぞれ 前身頃で「つまみ衽」とする。
用尺はたっぷりあるので 袖丈も一尺五寸のご指定どおりに、また染めの段階で付いてしまった一点のしみは 付け紐の丁度裁ち目にかかるように難繰りがなされていた。
一つ心に留めておきたいことが 余り布が十分にあるが、袖口用のきれを墨打ちにて確保していたこと。後のためにうっかり忘れることのないようにとの配慮である。
悉皆ものには「渋ふだ」が付けられ、職人の手に渡る。仕上がれば 紋に白いあて紙をして納める。
| 固定リンク
「お仕事なこと。」カテゴリの記事
- 2013年12月 -お誂え染め ちりめん帯揚げ3枚企画-(2013.11.28)
- 信州まわた 上田の白双手織り紬の墨うち。(2012.09.20)
- 2012年6月6日 桐箱の価格が変わります。(2012.06.06)
- 「真珠色」の帯揚げ。(2012.06.03)
- 駒塩瀬の帯地 白生地。(2012.02.28)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント