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2010/04/22

お誂え・むじの染上り -着尺反物-

三浦清商店ではお客様のご要望に応じたお誂え染めを承っています。
すこしご紹介させていただきましょう!

お手持ちの反物を染めさせていただきました。
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白生地の巻きのままで眠っていた2反のちりめん地をそれぞれコートと羽織になさりたいとのこと。
再練の後、お好みのお色で染め出しました。
お誂え染めの綸子の小巾はコート裏・羽織裏です。
左の画像は写真では色が出ず 残念ですが、実物はやや赤味が加わりすっきりとしたとても上品なむらさき色なのです。


1004213ひとつ前の記事でご紹介した抜き紋入り着尺が八掛地と共に染上りました。写真中白丸で囲んだ部分に紋糊が置かれています。染上りをチェックして糊おとし・上絵へと進みます。


1004214信州は上田の手織り紬です。羽織と着物に、とのことでお誂え染めさせていただきました。手織り紬は「ふし」に色が溜まりやすいなどの特性から引き染めにします。白生地から何度も色をはけで重ねてご希望の色に近づけていくので なんともいえない色の深みが出ます。染上った反物として納めさせていただきました。




1004215お手持ちの小紋反物に八掛地のみお誂え染めさせていただいて 袷着物として仕立上ってまいりました。表地色によっては八掛地がうつる場合があります。このお品物もぼかし染めにさせていただきました。左端の包装紙の中身は八掛地と同色で紋ちりめんの帯揚げもお誂え染めいただきました。

1004216前回の記事では刺繍紋入れのために染めた後に墨打ちをしたお品物です。八掛地も染め上がり、胴裏を付けてお仕立に出しました。お仕立には3~4週間かかります。納めさせていただくまでもう暫くお時間をいただきます。

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2010/04/14

お誂え染めのきもの

ときおり強い春風が吹き、少し肌寒いです。

三浦清商店では「お誂え染め」でご好評いただいておりますが、この春先は色無地でのご利用が多いようです。
白生地と色をお選びいただくという点では帯揚げと同じ流れでお楽しみいただけます。

きものの白生地にも帯揚げ同様、柄のない反物と柄をもつ反物があります。
正反とも言われる難(なん)のない「A反」と 軽い難をもつ「AB反」を取り扱っています(AB反の難は裁ち合わせによって 隠すか外すようにします)。
柄のない着尺の反物として代表的なものに紋付用の羽二重、浜ちりめんの高砂や、鬼しぼちりめんなどがありますが、これらはA反のみ取扱います(高砂以外の浜ちりめんでAB反を取り扱うお品物もあります)。
柄ものの反物はA反だけでなくAB反も取扱いますが、昔に比べると近頃は品薄になってきています。ご来店いただいた時にご覧いただくお品物は まさにお出会いものなのです。

さて、色無地には紋を入れられることもあります。
刺繍紋の場合は生地を染めてから紋を入れますが、抜き紋の場合は染める前に紋糊を置く必要があります。
いずれの場合も 白生地や が墨打ちいたします。


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紋意匠三丈物AB反に 一つ紋入れと 表生地に合わせた八掛の染めをお申し付けいただきました。

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このお品物(駒緞子(こまどんす)本紋三丈物)には刺繍紋がご希望でしたので 染上りに紋の位置などを決めるための墨打ちをしています。

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このお品物は鬼しぼちりめん三丈に八掛地を同色で染め、染め抜き紋一つを入れた色無地の反物です。紋紙を当てるために巻きなおしています。

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この紋意匠三丈反物と同じ柄はもう 入手できません。抜き紋を一つ入れるため、’湯のし’後 染め出す前に墨打ちいたしました。

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この反物は振袖用 本紋サヤ型 緞子(どんす)五丈物 A反の白生地です。刺繍家の方から地染めを承りました。

また少しずつご紹介させていただきます。

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2010/04/08

お誂え染めの帯揚げ。

春先の安定しない空模様ですが、多くの方にご来店いただいております。
まことにありがとうございます。
中でも一番人気は雑誌 七緒 さんでもお馴染みかと思いますが、帯揚げのお誂え染めです。

ご来店いただいてから 白生地の状態で地紋をお選びいただきます。
無地だけでもちりめん(重目と普通品がございます)・東雲・明ヶ雲東雲・絽・絽東雲があり、地がちりめんの紋ちりめんと 地が綸子の紋意匠には それぞれ7種類以上の地紋がございます。
実際に手に取ってご検討いただいております。

着物姿では小物ですので柄はあまり見えませんが お花見やお茶事、慶事など、お召しになるお着物の用途に応じてアドバイスさせていただくこともあります。

白生地が決まればお手持ちの帯やお着物、そして帯揚げのお色を参考に、お誂えいただく色を色見本帳を見ながら決めていただいております。
どうぞお気軽になんでもお尋ねいただければ嬉しく存じます。

ご注文内容をお伺いしてからがわたくし、白生地やの仕事です。
悉皆帳面に内容を書き写し、渋札を作り、職方を回ります。
あ、職方回りはオットの仕事です。

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染め方より持ち帰った染め上がり状態の帯揚げです。
これで12色、15枚の帯揚げがまとめてあります。
すこし色を見てみましょう。

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淡い色から濃い色まで みなさんいろいろお楽しみいただいております。

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今回は黒染めのご依頼がありました。
藍下(あいした)という、色に深みを加えるため黒に染める前にまず 藍色に染めた黒染めの色です。
重目のちりめんですのでより深みのあるお品物になります。

このあと湯のし仕上げをしてみなさまのお手元にお届けさせていただいております。
お誂え帯揚げが着物姿にぴったり合ったときの嬉しさは本人でないと味わえないのかも知れません。
わたしもいつも楽しんでおります。
これからお出かけにも良いご時候ですので、みなさまもどうぞお楽しみくださいませ。

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2010/04/04

次女の十三参り。

京都での習わしのひとつ、子供が数え年で十三歳を迎えると旧暦の三月十三日(現在の四月十三日)に 知恵を授かりに嵐山の法輪寺(虚空蔵菩薩:こくうぞうぼさつ)にお参りする。

そう、ふと七年前の長女の十三参りを思い出した。
当時は着物地を決め、寸法を仕立て屋さんにお伝えしたのが1月。成長期でもあるので肩揚げ分など最終寸法を2月にお願いして3月半ばには長襦袢も全て揃えた。そして当時六つの次女も一緒に晴れ着を着たがるので七つ参り用の着物地で長女の物と一緒に仕立て屋さんにお願いした。

当日の着付けの手配はいつもどおり、縄手通り三条のアービル美容院で。
とにかく動きの大きい子供の着付けは難しいが、一日中着崩れず髪も乱れず、おまけに子供も着付けによる疲れを見せないので今でも本当に心強い味方である (勿論大人も楽に着付けてくれる)。

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七年前の様子がただただ懐かしい…。

さて、このあとの次女。
彼女は晴れ着が嬉しくて草履で歩く気遣いもなく、とうとう帰り道の最後に転んでしまった。
お袖と上前に最上級の汚れが…。
しみ落とし屋さんにもお世話になったのである。


そして今年。

法輪寺は渡月橋・小月橋を渡った先にある。
山門から石段を上りきったところに本殿があり、ご祈祷の申し込み用紙に 子供が好きな字を1字、筆で書く。七年前の長女は「幸」 の文字を書いていたが、次女は「優」。その文字を身代わりに申し込みから一定期間ご祈祷くださるとのこと。
大人になる前に智恵を授かるという大切な習わしである。お参りからの帰途、 「橋を渡りきるまでに振り向くと授かった知恵を返してしまう」と言い伝えがあり、橋を渡りきるまでは緊張する。

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さすがに今年は次女も振り向くことも転ぶことなく無事にお参りを終えた。

私も自分で誂えた着物をまとい、子育てもひと区切りを迎えた喜びを味わった。

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