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2006/04/09

山下隆次 遺作展の鑑賞。

その作品を写真などで拝見したこともある。
ネットで検索をかけると刺繍教室などのウェブサイトで公開されていたり、
そのお仕事の緻密さに 実物への憧れを抱いていた。

今日、いくつかの作品を直に拝見した。
まず最も驚いたことが、その刺繍はもとより
刺繍されたその生地が フシの大きな紬地が多いのである。
うちの店で馴染みの白山紬や七尾上代紬、そしてなんと浜紬まで。
浜紬などは緯糸の大きなフシの多いという特徴をもつ。

どの作品も大きなフシが針の目を妨げることなく
図柄の素朴さやフクザツな陰影を効果的に演出しているようで
さすが その技術には息をのんだ。

共に出かけたオットが生地を説明してくれながら
―山下先生にはご愛顧いただいてね…。
と、そのお人柄の温厚さなどを話してくれたことも
この遺作展を鑑賞できた喜びのひとつであった。
額の片隅に「楽繍」などとさされた刺繍が心に沁みた。

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